SOÉJU k Special Content
AS YOU ARE
スタイルをかたちづくるもの
仕事のこと、暮らしのこと
長く続けていることや、夢中になれること
それぞれの日常に耳を傾けることで
その人が何を大切にし、何を選んでいるのかが見えてくるはず
さまざまなフィールドで活動する人たちとの会話を通して
日々の過ごし方と、その傍らにある装いを紐解いていきます
#04 Naoko Tanijiri
Profile
谷尻直子/料理家
スタイリストやファッションブランドのプロデュースを経て、食の世界へ。自身のレストラン「HITOTEMA」を立ち上げ、現在は料理家として、ホテルや企業の食のプロデュース、商品開発など幅広く活動している。
Info
著書『HITOTEMAのひとてま』『HITOTEMAのひとてま 第二幕』(主婦の友社) / YouTube / Instagram @naokotanijiri / note / ONLINE CLASS & SHOP

—もともとはファッション業界で仕事をされていたんですよね
そうなんです。はじめはセレクトショップで働き、21歳くらいからスタイリストのアシスタントにつき、24歳で独立しました。その後も、スタイリストを続けながら、ストリート系のファッションブランドの会社を当時のパートナーと共に立ち上げました。そこではPRプランナーを8年ほどしていました。
でも何年か働いてみたときに、“ファッションの消費のサイクル”に少し違和感を覚えるようになったんです。その頃ちょうど、フードアーティストの諏訪綾子さんに出会い、お手伝いをさせてもらうようになって。諏訪さんはアートやデザインと食を融合した活動をされていたので、そこが食の仕事に関わる最初のきっかけであり、いまの私の活動の原点とも言えますね。
—料理はもともとお好きだったんですか?
ずっと趣味として好きでした。友人を家に招くのが好きで、24歳頃からは月に一回くらいホームパーティーをしていたんです。私がつくるご飯をみんなが食べて、笑顔で帰っていく瞬間が幸せで。それを見ていた夫が「そんなに好きなら仕事にしたら?」と言ってくれたんです。
その後、夫が物件まで見つけてきたんです。それが潰れた中華料理屋さんで(笑)。私にはまったく良さがわからなかったんですけど、夫にはその先の姿が見えていたんでしょうね。ちょうど妊娠中で、出産の一か月前くらいから準備を始めて、産後3、4か月でオープンしました。怒涛でしたね。

—スタイリストとして活動していた頃といまとでは、服の選び方も変わったのでは?
変わったと思います。以前は機能性をそこまで考えず、自分を表現する方法として服を選んでいました。多少袖が広がっていたり、装飾がついていたりしても選んでいたんですけど、いまは食の仕事をしているので、機能性も考えるようになっています。
でも、洋服によって得られる体験が変わることもあると思っていて。実体験で言えば、レストランではきちんとした格好をしていることで案内される席が変わることもありますし、赤い口紅をつけるだけでも違ったりする。ファッションにはそういう力もあると思います。
—今回、SOÉJU kを着てみていかがでしたか?
私はもともとハンサムな服が好きなので、すごくいいなと思いました。上下のバランスを考えてつくられているから、自然と決まりやすいですよね。
今日着たセットアップやスウェットも、ゆるさがあって着心地がいいのに、きちんと見える。だらしなさをまったく感じないところがいいですね。美術館にもホテルにも行けるし、そのまま動物園にだって行ける(笑)。それくらいマルチに使える服だと思います。

—料理とファッションには、共通する部分もありますか?
食も人と人をつなぐ役目をするし、ファッションも展示会やコレクションの発表を通じて、自分と感度の合う人に出会えるツールだと思っています。そういう意味では、食もファッションもコミュニケーションのひとつなのかなって。
—食については、「食養生」という考え方を大切にされていますよね
その原点は幼少期にあります。子どもの頃はすごく体が弱くて、友達と遊ぶ約束をしても、具合が悪くなって断らなければいけないことがたくさんありました。「普通になりたい」というのが夢だったくらい。
でも、自分で料理をするようになって食べるものを意識し始めたら、明らかに体質が変わったんです。運動もするようになって、普通よりずっとアクティブに動けるようになった。そこからヴィーガンの生活を試したり、コーヒーをやめてみたり、玄米中心の生活をしてみたり、自分の体でいろいろ試すようになりました。
いまは、ひとつの方法が全員に当てはまるのではなく、その人に合ったものを選ぶことが大切だと思っています。料理も、その瞬間においしければいいというより、食べたあとまで体が喜ぶものにしたい。完璧な食事を提案するというよりは、2〜3日の間の食生活でバランスが取れればいいと思っているので、帳尻を合わせるような形で、長い目で見ることを大事にしています。

—ファッションについても、子どもの頃に印象的な経験があったそうですね
いじめられていた時期があったんですけど、そんなときに雑誌を見て素敵なデニムを買ったんです。それを穿いて学校へ行ったら、「いいデニム穿いてるじゃん」って周りの反応が変わって、それまでのいじめが嘘のように減っていったんです。
そのときに、洋服ってこんなに自分を普通にしてくれるんだ、力をくれるんだって気づいて、服が好きになりました。食べ物も同じように、こだわり始めたら自分の体を強くしてくれた。だから食については、いまでもずっと研究しています。

—最後に、この先やっていきたいことを聞かせてください
これからは料理だけではなく、生き方や暮らしについても発信していきたいと思っています。これまで会員向けだったYouTubeも一般公開して、食だけでなく、私自身のライフスタイルや考えていることを発信していく予定です。
それと、個別に相談を受けるようなこともスタートしています。食をツールにしながらのコミュニケーションを活動の中心にしてきたので、人生の迷い、恋活婚活、夫婦関係の悩みなどといったリレーションシップについてもお話を聞いています。旅が大好きなので、旅をしながらオンラインの仕事を増やしていきたい。そしてなんなら、旅の作り方すら、仕事にしたい。やりたいことだらけで、時間がどれだけあっても足りません(笑)。











