Special Interview vol.1
TOERI Meets
Chitose Matsumoto
松本千登世さんの考える
「大人の女性の美しさ」
美容エディターとして数多くの女性誌に携わり、豊富な知識をフラットな視点で取り入れ、シンプルで美しい文章で発信する松本さん。その言葉の端々から優しさと愛情深さが感じられ、多くの方に気づきとエネルギーを与えてくれます。
今回はそんな美容のプロである松本さんに、ファッションと美容の関係性からTOERIのコンセプトまで、様々な観点でお話を伺いました。
Profile
松本 千登世
美容エディター・ライター。
航空会社の客室乗務員、広告代理店勤務を経て、大手出版社へ転職。現在はフリーのエディターとして、多くの女性誌で活躍中。著書に『顔は言葉でできている!』『ファンデーションより口紅を先に塗ると誰でも美人になれる 「いい加減」美容のすすめ』(講談社刊)『いつも綺麗、じゃなくていい。50歳からの美人の「空気」のまといかた』(PHP研究所刊)など。
『引きの目線』をもつことの大切さ
TOERI(トーリ)は、アパレルブランド・SOÉJU(ソージュ)を運営する会社から誕生した新・ビューティブランド。
洋服をつくる会社ならではの“トータルルック”な発想について、「引きの目線って、大事ですよね」と語る松本さん。
「以前、前髪を一直線に切り揃えている時期があったのですが、ある日鏡に映る自分を見たとき、前髪のまっすぐの線と、強調したまつ毛と、目尻のシワが交錯して、なんとなく格子状に見え、とても違和感を覚えたんです。」
当時は比較的攻めた洋服を着ていたという。洋服もメイクもヘアも、こだわりを持って選んでいたからこそ、ある日気づいた全体バランスに対する違和感。
「自分ではそれぞれのパーツが気に入っていたけれど、人は、細かいパーツよりも、トータルの印象で見ているということに、気がついたんです。"引きの目線"というものが大事だと。そして、今、どういう気持ちでいたいか、これから自分がどういう人になりたいか、という全体像にフォーカスして選んでいくほうが良いのではないかと思うようになりました」
そこからは、気持ちがとても楽になったといいます。
「自分自身に対してだけでなく、場所や空間を含め、一歩引いて全体を見ることができる方は素敵だなと思うし、私もそうありたいと努力をしています」
メイクに支配されず、メイクを制する
知性と人柄が滲み出る優しい表情の松本さん。時を重ねるに連れて、メイクに対する考え方の変化はあったのでしょうか。
「元々あまりお化粧直しをしないのですが、以前はそれに対して、どこか後ろめたさを感じていました。仕上げた段階がベストで、そこからどんどん崩れていく、だから、時間が経つほどに心の中で『すみません、こんな状態で』と言い訳する、みたいな。でも今は、崩れていくくらいがちょうど良いと感じています。むしろ、“崩れて良い感じ”になる仕上がりを求めるようになり、その過程で色々なものを省いていきました」
ひと通りのメイクアップの工程を踏むという概念から一旦離れ、自身の顔の特徴を見つめ、顔全体のバランスを俯瞰することも大切です。
「例えば私の場合、アイラインやまつ毛を強調しすぎると、自分の持っているシワなどと喧嘩してしまう。だから、このシワとなじむメイクってなんだろうと考えた末、普段はほとんどマスカラをつけなくなりました。たまに目元をヌーディに仕上げたい日もあるので、その時は、逆にアイシャドウも塗らず、まつ毛もカールさせず、全部削ぎ落としてマスカラだけにする、ということもあります」
また、パーツだけにフォーカスするのではなく、メイクと洋服、トータルでバランスを取ることが重要だと語る松本さん。
「以前はメイクに支配されていたのが、年齢を重ねることでだんだんとメイクを支配できるようになった気がします。いつも全力でメイクをするのではなく、例えばお洋服に力を入れたいから、メイクは少し抜いてみよう、とか、逆にブラックコーディネイトなど服をシンプルにして印象的なリップをつけてみよう、とか。先程のトータルルックの話もそうですが、自分が気持ちよくコントロールができる方が、一番いい表情になれるのではないでしょうか」
TOERI(トーリ)のメイクアップ製品を使用して
本日はトーリのリップスティック(01 Plum Red)を使用していただきました。
「鏡なしでもラフに塗れる、どんなメイクでもどんな服でも失敗しない色。リップクリームのような気持ちよさもあるので、使いやすいですね。色も主張しすぎないので、落ちてもバレないし、塗り直してもバレない(笑)特にアクティブな方にとっては、お手洗いで塗り直しても“塗ってきた感”が出ないので、とても頼もしい味方になってくれるのではないでしょうか」
Pick Up Item
選び抜いた愛するものたちと生きる、“ミニマムリッチ”
トーリの製品ラインナップは「ここが整っていたら、美しく見える」という基準。最小限のステップで最大の効果を得られることに価値を見出し、普遍的で、無駄を削ぎ落としたミニマムなラインナップを展開します。
「最近よく耳にする“クワイエット・ラグジュアリー”という言葉。これまでの煌びやかさに対し、静かで、控えめな、“自分の気持ちに向き合うラグジュアリー"と私は解釈しました。トーリの考え方にとてもリンクしていて、高い品質やシンプルでいることそのものに理由があり、そこに誠実さを感じます」
「出版社時代『ミニマムリッチという生き方』という特集を組ませていただいたのですが、自分が選んだ先に掴み取ったもの=自分にとってリッチで、大切で、宝物であるという考え方。モノ選びから生き方まで、何年経っても、“そこに帰ろう”と思っています」
柔和な語り口調でありつつも、その目には強い意志が。決して華美でないシンプルなメイクアップなのに、艶やかに見え、生命力さえ感じられます。
「私が、この人すごく魅力的だなと思う方って、とてもイキイキしているんです。年齢に関係なく、自分の好きなことに夢中で、一生懸命何かを大切にして生きている人。そういう方には生命力を感じられるし、自然と惹かれていきます。」
「今、私はとても逞しい人になりたいと思うんです。自分自身が悩みや不安に押しつぶされないように、そしてできれば他人を助けられるくらい(笑)これまで、私の年齢を重ねていくほどにしなやかに穏やかに優しくなれたら、と自分なりに大人像をイメージしていたのですが、そのためにはまず、逞しさを備えなくては、と気づきました。どんなときでも笑っていられる逞しさがあれば、生命力あふれる人と結びついていられると思うから」
大人にこそ「更新」が大切
洋服もメイクも、見慣れない姿には抵抗を感じるし、変えるのは勇気のいること。でも、大人だからこそ「更新することは大切」だと語る松本さん。
「いつもね、昨日の自分は他人だって思っているんです」
「後ろを向いて、あの頃の自分を再現しようとすることって、もはや他人の真似をしているのと同じこと。過去のその時点から、生きている時間も、年齢も、時代の空気も違うはず。トレンドを意識するということではなく、今この空気と時間の中で、自分が何歳になって、どんな立場になってということは更新の材料だと捉え、自分を新しくしていくことが人生の醍醐味なのかな、と思っています」
最近更新したことを尋ねたら、「ハットを買ってみた」という答えが返ってきました。
「これまで、帽子は縁がないもの・絶対に似合わないもの、と決めつけていたのですが、ある展示会で素敵なハットに出会って、挑戦してみようと思ったんです。このハットを主役にしたら、メイクを調整したり、洋服選びをしてみたり、すごく面白くて、自分が更新されたなと感じました」
これまでの人生の選択肢としてなかったことを取り入れたことにより、もう一つ、別の角度からの発見が。
「ハットを被っていると、『楽しそうだね』と多くの方から言われたんです。ファッションが無意識のうちに心に影響を与え、さらに表情すらも変えていたことに気づきました」
「あと、今年の夏はとても暑くて嫌だったけれど、このハットを被って出かける!と思うだけで、少し嫌じゃなくなったんです。ここでも改めて、見た目と心がつながっている証だな、と思いました」
「特にメイクは、落とせばすぐに元に戻るので、自分を更新してみる良いツールではないでしょうか。自分にとっては違和感が大きすぎて抵抗があっても、実は誰もそんなに気にしていないもの。新しいリップを塗って出掛け、できれば人に会ってみる、というところまで挑戦してみて欲しいと思います」
TOERI
時間を味方につけるコスメ、TOERI(トーリ)
ミニマムな手間で、リュクスな効果実感。
1日の初めは、パッと整うのに丁寧に時間をかけたような仕上がりに。1日の終わりに出会うのも、キレイな私。
ロジックに基づく確かな品質と処方を追求し、「誰が使っても美しい仕上がり」が叶うコスメを作りました。
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